ストレスを減らして
投資を楽しもう

日々ストレスを抱えながら仕事をしたり、日常生活を過ごしたりしている方は少なくないでしょう。お金が関わる投資についても、値動きのあることへのストレスを感じることがあるかもしれません。ストレスの原因を見つけ、対策を考えてみましょう。

ストレスの正体

「仕事が忙しくてストレスだ」「家の近くの工事音がうるさくてストレスだ」など、誰もがなにかしらのストレスを抱えています。ところで、ストレスとはいったい何なのでしょうか?

「厚生労働省 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト『こころの耳』」では、ストレスについて、次のように説明しています。

  • ストレスという用語は、もともと物理学の分野で使われていたもので、物体の外側からかけられた圧力によって歪みが生じた状態をいいます。
  • 医学や心理学の領域では、こころや体にかかる外部からの刺激をストレッサーといい、ストレッサーに適応しようとして、こころや体に生じたさまざまな反応をストレス反応といいます。

さらに、ストレッサーには「物理的ストレッサー」「化学的ストレッサー」「心理・社会的ストレッサー」があり、ストレッサーによって引き起こされるストレス反応は、心理面、身体面、行動面の3つに分けることができるとしています。

ストレッサーとは何か?
物理的ストレッサー 暑さや寒さ、騒音や混雑など
化学的ストレッサー 公害物質、薬物、酸素欠乏・過剰、一酸化炭素など
心理・社会的ストレッサー 人間関係や仕事上の問題、家庭の問題など
ストレッサーによって引き起こされるストレス反応
心理面 活気の低下、イライラ、不安、抑うつ(気分の落ち込み、興味・関心の低下)など
身体面 体のふしぶしの痛み、頭痛、肩こり、腰痛、目の疲れ、動悸や息切れ、胃痛、食欲低下、便秘や下痢、不眠など
行動面 飲酒量や喫煙量の増加、仕事でのミスや事故、ヒヤリハットの増加など

表:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」を参考に作成

たとえば、通勤電車のラッシュは物理的ストレッサーです。それによって引き起こされる反応として、心理面でのイライラや、混雑の疲れから仕事でミスをするなど、行動面でのストレス反応が考えられます。毎日の満員電車は、仕事の質を下げ、働く人の健康を脅かす危険性を持っているのかもしれません。

ストレスを緩和する方法を探してみよう

では、この通勤電車のストレスを緩和する方法を探ってみましょう。 人は、視覚(見る)、聴覚(聴く)、触覚(触れる)、味覚(味わう)、嗅覚(嗅ぐ)という五感を通して情報を脳に伝達し、その情報を脳が処理するといわれています。五感の中でも、視覚からの情報量が最も多く、「視覚は人間の情報入力の80%」という説があります(*)。つまり、視界に入る不快な情報を取り除くことで、ストレスのコントロールができると解釈できます。

たとえば、満員電車の中で、広告に目をやったり、外の景色を眺めるという行為は、視覚から入る不快な情報から意識をそらそうとする無意識の行動のひとつでしょう。目を閉じることも不快な情報をシャットアウトするのに効果的です。満員電車を瞑想時間にすれば、ストレスのコントロールにつながりそうです。

(*)参考論文:加藤宏著「『視覚は人間の情報入力の80%』説の来し方と行方」筑波技術大学テクノレポートVol.25、2017

投資でストレスを感じる場合には対策を!

さて、投資をしている方は、投資がストレスの原因になってしまうことがあるかもしれません。
どのようなことでストレスになるのか、ストレッサーから考えてみると、

  • 株価変動のアラートが鳴ると気になる
  • 日経平均が下がっているというニュースを聞くと怖くなる
  • 資産が減ってしまったことを家族に話していない

など、人によっていろいろな場面や原因が考えられるでしょう。しかし、冒頭でも少し触れたように、ストレッサーをそのままにしてしまうと、思考力や判断力を低下させ、仕事のみならず投資でのミスや事故を誘発する可能性があります。
もし、投資をしていることで、イライラしたり、不安になったり、頭痛・不眠などの症状があるなど、ストレス反応が起きているようでしたら、対策を講じておくことが必要です。

次のような対策はいかがでしょうか?

  • 価格変動は1日に1回だけチェックするというルールを決める
  • 日々の価格変動には一喜一憂しないように長期投資を心がける
  • 損失を出したとしても、当面の生活には支障がない余裕資金で行う
  • 運用をプロに任せる投資信託を活用する
  • 値動きが比較的小さい投資信託を選ぶ
  • タイミングを考えなくていいつみたて投資にする
  • 投資成績を家族と共有する

たとえば、値動きにストレスを感じる方は、値動きが比較的小さい投資信託を選ぶ対策がよいでしょう。その場合、値動きのばらつきを示す「標準偏差」が小さいファンドを選びます。「標準偏差が小さい」=「リスクが低い」ため、リターンも低くなりますが、安定した運用が期待できるので、大きな変動に一喜一憂することによるストレスを軽減することができるかもしれません。

ストレスに感じていることの原因を探れば、解決策は見つかるはずです。投資に必要な資質である思考力や判断力が鈍らないよう、日頃からストレスコントロールを意識してください。

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(2024年1月4日現在)