過去の成績から
読み解く!運用効率が
高いファンドの見つけ方

もし、投資対象が同じで、過去のリターンも同じファンドが2つあったら、どちらのファンドを選びますか?
その判断を手助けしてくれるのが「シャープレシオ 」という指標です。同じリターンでも、いかに効率よく運用できたかをはかる物差しの役割をします。シャープレシオを知っておけば、一歩進んだファンド選びができるでしょう。

シャープレシオとは

アメリカの経済学者ウィリアム・F・シャープ氏が考案した指標であることからシャープレシオと呼ばれています。シャープレシオは効率よく運用できているかをはかる指標で、同じ投資対象のファンドであれば、数値が高いほどリスクから得られるリターンが大きく、運用効率がよいことを表します。
たとえば、ここに投資対象が同じA・B・Cの3つのファンドがあります。AファンドとBファンドのリターンは同じ9%ですが、Aファンドの方がBファンドよりも低いリスクで成果をあげています。Cファンドは3つの中で最も高いリターンですが、最も高いリスクでした。このような状態を数値化したものがシャープレシオで、「トータルリターン÷リスク」で算出します。3つのファンドの中ではAファンドのシャープレシオの数値が最も高く、効率よく運用しているといえます。

【イメージ図】3つのファンド比較

Aファンド Bファンド Cファンド
①トータルリターン 9% 9% 12%
②リスク(※1) 10 15 20
①÷②シャープレシオ(※2) 0.9 0.6 0.6

(※1)リターンの振れ幅のことで、標準偏差で表されます。

(※2)正確には「(トータルリターン - 安全資産の金利)÷リスク」ですが、便宜上、安全資産の金利はゼロとして算出しています。

(※3)上記の数字はあくまで仮定であり実際とは異なります。また、将来の成果を約束するものではありません。

「パフォーマンス」のデータでシャープレシオ をチェック

シャープレシオは当行の投資信託検索サイトで簡単に調べることができます。たとえば気になるファンドの詳細画面を見ると「パフォーマンス」という項目があります。そこにシャープレシオが掲載されています。他に比較しているファンドがあるならシャープレシオも比べてみましょう。

パソコン画面表示イメージ
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リスクに対してどれだけリターンを得ているかを表す指標ですから、シャープレシオが1を越えると優秀なファンドといわれています。「ファンド検索・基準価額一覧」では、シャープレシオが高いファンドを探すことができます。シャープレシオの数値から検索ができるようになっていますので確認してみてください。

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画面左側にシャープレシオの検索項目があります

スマホ画面表示イメージ
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「すべての詳細項目で検索」のボタンを押すと、シャープレシオの検索項目があります

また「検索アシスト」の成績・評価から探す>運用効率で選ぶ のボタンを押すと、シャープレシオ(3年)が高いファンドを最大30本表示するようになっていますので、初心者には便利です。

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シャープレシオを見る
ときの注意点

シャープレシオの数値の大きさだけを見るのではなく、併せて以下の点に注意しましょう。

【注意点その1】同様のファンド同士の比較に使う

株式と債券ではリスクとリターンの傾向が異なるように、ファンドも投資対象によってその傾向が異なります。つまりシャープレシオも投資対象によって数値の傾向が異なってくるので、投資対象が同じファンドで比べる必要があります。

【注意点その2】期間は3年、5年も参考に

当行の投資信託検索サイトでは、1年、3年、5年の期間のシャープレシオの数値が表示されます。1年の成績だけでは、相場による影響も大きいので、ファンドの本当の実力を表しているとは限りません。よって3年、5年の数値も参考にするのが望ましいでしょう。

【注意点その3】数値が良くても投資目的に合っているか考える

シャープレシオが1以上の優良なファンドであっても、リスクが大きいファンドが苦手な人はリスクの小さいファンドを優先して探すことも必要です。またリターンが高いファンドを望むのであれば、リターンを優先しつつ、シャープレシオも確認するといった使い方がよいでしょう。

シャープレシオはあくまで過去の成績ですので将来も同じような結果になるとは限りませんが、ファンド選びに大変役に立つ指標です。見慣れてくるとファンド選びが楽しくなります。投資経験があまりない方も注目してみてください。

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基準日:

  • 基本情報
  • 運用実績
  • 分配金
  • 手数料
  • シャープレシオ(3年)が分類平均より高いファンドを順に表示しています。
  • ファンド設定から3年以上を経過し、かつ、純資産総額10億円未満のファンドは表示していません。
  • 検索結果上位最大30ファンドを表示しています。
  • 三菱UFJ銀行が販売しているファンドを表示しています(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の金融商品仲介口座専用ファンドを含め三菱UFJ銀行で販売していないファンドは表示していません。)。
  • 販売停止ファンドは表示していません。
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(2024年1月4日現在)