ゴルフ、野球、フィギュアスケートなど、スポーツにはどのように攻めるか守るかといったプレースタイルがあります。勝負に出て点を取りにいくか、それとも守りを固めて確実に点を取りにいくかはプレーをするチームや個人でスタイルは異なります。投資も同様のことがいえるでしょう。さて、あなたの投資スタイルは?
テレビなどでスポーツの試合を観戦していると、アナウンサーや解説者が「○○選手のプレースタイルはいつも攻めの姿勢ですね」とか「このチームのプレースタイルは守り重視ですね」といった話をすることがあります。
プレー(playing)スタイル(style、やり方)とは、プレー中に見られるその人(あるいはそのチーム)のやり方・流儀のことをいいます。切り口によってプレースタイルは無限に考えられそうですが、わかりやすい切り口は「攻め重視か」「守り重視か」ではないでしょうか。
たとえばゴルフの場合、たとえ池に近くてもピンフラッグ(穴の場所を示す旗)を果敢に狙う人は攻めのプレースタイル、池に落ちないよう避けてショットする人は守りのスタイルといえます。野球の場合、ランナーがいるなら積極的にヒットを狙うチームは攻撃的なプレースタイル、送りバントでもよいので確実に進塁させるというチームは堅実なプレースタイルといえるでしょう。
フィギュアスケートや体操競技の場合では、難度の高い技を入れて高得点を狙う人は積極的なプレースタイル、難度を低くしてミスの確率を減らし確実に点を取りにいく人は堅実なプレースタイルといえます。
攻めのプレースタイルは大量得点や高得点、勝利する可能性が高まる一方で、大量失点や敗北のリスクも高まります。一方、守りのプレースタイルは大量失点や敗北のリスクは減るものの、大量得点や状況によっては勝利する可能性は低くなることもあります。
投資の世界でも同じことがいえます。積極的に運用を行えば、その分大きなリターンも期待できる一方で、大きな損失になるかもしれません。堅実な運用であれば、リターンは少ないかもしれませんが、たとえ失敗したとしても大きな損失にはならないかもしれません。スポーツも投資もリスクとリターンの関係は似ています。
プレースタイル | リスク・リターン | ||
---|---|---|---|
ゴルフ | 積極 | 池に近いピンを果敢に狙う | バーディーを取れる可能性が高まるが、池ポチャのリスクも高まる |
堅実 | 池を避けて無難にパーを狙う | バーディーの可能性は低くなるが、池ポチャのリスクは低くなる | |
野球 | 積極 | ランナーが塁に出たら、積極的にヒットを狙う | ヒットによって得点の可能性が高まるが、ダブルプレーの可能性も高まる |
堅実 | ランナーが塁に出たら、基本は送りバントをする | すぐに得点には結びつかないが、ダブルプレーのリスクは少なくなる | |
フィギュアスケートや体操などの演技点を争う競技 | 積極 | 難度の高い技を入れて、積極的に点数を取りにいく | 高得点を狙えるが、失敗したら大きな減点になる可能性がある |
堅実 | 難度の高い技は避け、大きな失敗をしない技で確実に点数を取りにいく | 高得点は狙えないが、大失点になる確率が低くなり手堅く点数を取れる | |
投資 | 積極 | リスクが高い投資対象に積極的に投資をする | 大きな利益を期待できる一方、大きな損失になる可能性もある |
堅実 | リスクが低い投資対象に投資をする | 大きな利益は期待できないが、大きな損失の可能性は低くなる |
銀行でも販売されている投資信託は少額で毎月一定額を購入できることから、株式に比べて身近な投資商品といえます。しかし、身近だからといってリスクが低いわけではありません。投資信託は投資先の信用、為替、有価証券の流動性に関するさまざまなリスクが価格(基準価額)に影響します。つまり価格変動リスクがあります。他の投資商品同様、投資信託においても高いリターンを狙うならリスクが高い商品を、リターンが低くてもよいから大きな損失を避けたい場合はリスクが低い商品を選ぶのが鉄則です。
投資経験が豊富で資金にも余裕がある方はリスクが高い投資信託で高いリターンを狙ってみてもよいですが、投資ははじめて、あるいは投資経験がまだ浅い、資金にあまり余裕がないという方はリスクが低い投資信託を選ぶとよいでしょう。
ところでリスクが低い投資信託はどのように探せばよいのでしょうか?リスクの高低を見る指標に「標準偏差」というものがあります。標準偏差とは、投資信託のリターンのばらつきの程度を数字で示したもので、数字が大きいほどリターンのばらつきが大きいため、リスク(価格変動)が高くなる、数字が小さいほどリターンのばらつきが小さいためリスク(価格変動)が低くなると予測できます。
複数のファンドの標準偏差を比較し、リスク許容度に合わせて選ぶとよいでしょう。
リターンや標準偏差の情報は当行のホームページで確認することができますので、チェックしてみてください。
※本イメージ図は、将来的に変動する可能性があり、将来実現することを保証するものではありません。
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基準日:
(2024年1月4日現在)