いざ投資を始めようと思っていても、なかなか最初の一歩が踏み出せない方がいます。何であれはじめての挑戦は不安になります。でも、正しい知識を持っていれば、その不安も和らぐはずです。投資と投資信託に対する理解が深まれば、きっと新たな一歩を踏み出してみたくなるでしょう。
投資信託を購入したことが一度もない方を対象に行われた調査によれば、投資信託を購入しない理由として、「投資の知識がない」ことに加えて、「損をしそうで怖い」「まとまった資金がない」「投資信託の仕組みがよく分からない」といった理由が上位を占めています。
(一般社団法人投資信託協会「2018年 投資信託に関するアンケート調査報告書」より)
理由 | % |
---|---|
そもそも興味がない | 48.4 |
投資の知識がない | 38.0 |
損をしそうで怖い | 29.9 |
まとまった資金がない | 24.3 |
投資信託の仕組みがよくわからない | 22.8 |
※投資信託保有未経験者の回答
でも、ちょっとした知識とポイントを押さえておけば、一歩踏み出したくなるのではないでしょうか。
投資信託を購入する際、「リスク」があるということを聞くと、「損をしそうで怖い」と考えてしまいがちです。それは、もしかしたら「リスク」を「危険」という意味で理解しているのが原因ではないでしょうか。
投資の世界で言われる「リスク」とは、リターン(収益)の不確実性の度合い(振れ幅)を指しています。たとえば、株式のように日々の価格が激しく動く金融商品はリスクが大きいと表現されます。一方、定期預金のように、値動きがなく、ほぼ確実に決まった利息が受け取れるものはリスクが小さいと表現されます。
一般的に、リスクとリターンは表裏一体の関係にあります。「リスクが大きい商品ほどリターンが大きい(ハイリスク・ハイリターン)」「リスクが小さい商品ほどリターンが小さい(ローリスク・ローリターン)」という傾向があるため、投資目的に応じて選択しましょう。
※商品は一般的なイメージです。
投資には大きな資金が必要だと思われがちですが、投資信託の場合は少額から購入することができます。多くの投資信託は1万円から購入でき、つみたてならもっと少額から購入できます。
また、資金を投資信託の購入に充てたとしても、必要に応じて現金化することができます。投資信託ごとに異なりますが、換金の申し込みをすれば通常4~8営業日目には現金を受け取ることができます。市場の動向や解約するタイミングによっては元本割れすることもあるので注意しましょう。
「投資信託の仕組みが分からない」と購入するのを躊躇してしまいます。はじめのうちは運用手法や投資先が複雑な投資信託は避けたほうが賢明です。
投資信託の投資先のことを「資産クラス」と言います。資産クラスは、投資信託によって異なります。代表的なものは、国内株式、海外株式、国内債券、海外債券などの資産クラスに投資する投資信託です。シンプルに単一の資産クラスに投資する投資信託もあれば、これら複数の資産クラスを組み合わせた投資信託もあります。
複数の資産クラスに投資する投資信託は、リスクの分散効果はあるものの、値動きの要因がわかりづらいという点で、はじめて購入する方には不安もあるのではないでしょうか。はじめは、複雑に組み合わされた投資信託よりも、単一の資産クラスに投資するインデックス・ファンドを選ぶのも選択肢の一つでしょう。
一般的に、複数の資産クラスを組み合わせた投資信託は、費用が高い傾向があるため、費用も意識して投資信託を選ぶことが大切です。投資信託にかかる費用には、主に購入時や売却時にかかる手数料と保有中にかかる費用があります。特に、保有中にかかる信託報酬(運用管理費用)は継続的にかかる費用なので、事前によく確認しましょう。費用が抑えられた投資信託の代表としてインデックス・ファンドがあります。インデックス・ファンドは、いわば市場全体に投資して、平均的な運用結果を得ようとする投資信託です。たとえば、日経平均株価を対象としたインデックス・ファンドであれば、日本株市場全体に投資するので、日経平均株価が上昇するほど良い運用結果が期待できます。また、米国や新興国を対象としたインデックス・ファンドもあります。日本国内だけでなく、グローバルな視点をもって投資してみるのもよいでしょう。
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基準日:
(2024年1月4日現在)