資産運用を進めていくうえで、資産運用の成功者たちがどんな投資を行っているのか気になる方も多いのではないでしょうか? そこで「投資の神様」とも呼ばれている、ウォーレン・バフェット氏(以下バフェット氏)の投資哲学を確認してみましょう。彼の哲学は株式投資から投資信託を使った資産運用まで幅広く応用できる投資の鉄則です。
バフェット氏は、11歳で株式投資を始め、89歳の今(2019年9月1日時点)でも投資を続けているアメリカの著名投資家の一人です。長期間にわたり高い運用実績を残していることから、「投資の神様」とも呼ばれています。バフェット氏の運用実績は、1964~2018年の54年で約10,900倍のリターン(*1)という桁違いの結果。1万円を投資したら54年後に約1億900万円になったということです。一体どんな投資手法を使えばこれだけの成績を残すことができるのでしょうか?
バフェット氏は決して難しい運用をしているわけではありません。彼が実践していることはとてもシンプルです。それは、
・「長期で保有すること」
・「良い株を安く買うこと」
ということです。これを実践できたらバフェット氏のように投資で大成功できるかもしれません。
(*1)バークシャ・ハサウェイ社 「2018年アニュアルレポート」より
みなさんは投資をするときに、どれくらいの投資期間を考えていますか? 1年ですか? 5年ですか? 10年ですか? 人によっては1週間という方もいるかもしれません。ところがバフェット氏は1週間でも10年でもなく、無期限です。つまり、株を売ることを前提で投資はしないということです。
長期投資をする理由について、バフェット氏はこのように言っています。「経営者が有能かつ誠実で、さらにマーケットがその企業を過大評価しないかぎり、無期限で持ち続けることは正しいことなのです。(*2)」と。「それならいつ売れば良いの?」と思う方もいらっしゃると思いますが、資金が必要になったときには売却しても良いのです。バフェット氏が言っているのは、可能な限り利益を最大化していくためには持ち続けることが大切だということです。
(*2)ローレンス・A・カニンガム著『バフェットからの手紙 第4版』より
バフェット氏の投資手法は「バリュー投資」というもので、会社の資産や将来性などを踏まえ、その会社の株が割安と判断したときに投資を行います。分かりやすく説明すると、「本来100円の価値のある株式を50円になったときに買う」という手法です。
バフェット氏がバリュー投資にこだわる理由は簡単で“負けにくいから”です。バフェット氏はバリュー投資について、次のように言っています。「私たちが選ぶ企業の条件は、①その内容を私たちが理解し、②将来にわたり長期的に好ましい業績が見込め、③経営幹部は誠実で有能な人々であり、④魅力的な価格で購入できることです(前掲書)」。当たり前のことを言っているだけなのですが、実際に企業の価値を調べて株式投資を実践するのは、そう容易なことではないでしょう。
でも諦める必要はありません。こんなときに役立つのが投資信託です。投資信託には「バリュー型」といってバリュー投資を行うものが数多くあります。自分で企業を調べるのが難しいと思う方は、まずは投資信託を使って「バリュー投資」を行ってみてはいかがでしょうか? そして、「これだ!」と思ったバリュー型の投資信託を長期で保有することで、バフェット流投資術を真似ることができるかもしれません。
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基準日:
(2024年1月4日現在)